ガラスたちのおしゃべり : 株式会社十條 制作部/スタジオ グラシアムのスタッフブログ

2011年10月31日月曜日

バラ窓

ロンデルです

先月から約一ヶ月間 某メーカ個人宅のステンドを制作しました。
デザインは花器に飾られたバラと二人の娘さん横顔、お施主様の想いが伝わるデザインです。 サイズ w692×h2158 約430ピース 大作です。



ガラスカット 特に立体感のあるバラと花器は、一枚の元板から1ピースずつ選び、一つの物にするのは作り手の腕の見せ所です。






組み バラは立体感がでるようにケイムの幅を変えて表現したり、花器のラインは対称なるように気をつけて組みました。



クリーニングして完成





そして取り付けです。取り付け場所が2階から3階に上がる階段の窓で、サイズが大きいため1階から上げるには、いつも以上に緊張感のある取り付けでした。


取り付け無事に終了!!
お施主様にも、すごく喜んで感動していただきました。




撮影の時間が晩くなってしまい残念でした。



また今週撮影しますのでUPいたします。

2011年10月21日金曜日

コパーとイリディッセント

奈良へ施工に行ってまいりました。

今回のステンドグラスはケイムではなく、

コパーホイルを使って制作しました。




ガラスにテープ状のコパーホイルを巻いて

ハンダでつなげていくのです。

(制作中の写真が無くてごめんなさい・・・)


アップだと少し雰囲気がわかりますでしょうか。

ケイムと違って柔らかい線の表現になっていると思います。


この物件もフリモンさんのデザインです。

真ん中の細いピースにイリディッセントという

ガラスを使っていて、光の具合によって

効果的にきらめいています。


ミラーに接着したナゲットもイリディッセントを

焼成して制作しました。


久しぶりのコパーホイルでの制作、

そしてイリディッセントにより光とガラスの関係を

改めて意識させられた物件でした。

2011年10月13日木曜日

ナゴヤドームの13枚の絵



スティップルです。

ペナントレース真っ只中、

先日セ・リーグの首位攻防戦が繰り広げられているナゴヤドームに行ってきました。



ナゴヤドームといえば、さかのぼること14年前(ドームのオープン時)、

外野席の一角に設けられたプライム・ボックス

(食事をしながら観戦ができるファミリー席)の壁面に飾る絵画を

13枚描く仕事をしたことがありました。



実は、スタジオ・グラシアムはステンドグラス以外にも、

ロートアイアン、木レリーフ、壁画など”建築に関わるアート”の仕事もしていて、

この絵画を描いたのもその一連でした。



そんなことをふと思い出してるうち、

14年前に描いた絵、まだ掛かってるだろうか?違う絵になっちゃったかな?

と気になって野球どころではなくなってきました・・・(^_^;)



観戦している席は一塁内野側の5階席。

ナゴヤドームは違うエリアの席に自由に出入りできないシステムになっています。

外野のプライムボックス席まで見に行くことができません。



どうしよう?

そうだ!双眼鏡だ。

隣の人に双眼鏡を借りると、

一人グラウンドとは別の方角に怪しげな双眼鏡を向ける・・・

おお!何かあるぞ!あの絵だ!

1,2,3・・・・13枚全部ある。まだ健在か!





そんなわけで、なんとなくホッとし、

野球そっちのけのナゴヤドームをあとにしたのでした。

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2011年10月5日水曜日

ワインの味わい

オーストリアのグラスメーカー「リーデル社」が1973年に発表した「ソムリエシリーズ」は単に赤ワイン、白ワインといった区別だけでなく、ワインの造られるブドウの品種に合わせサイズ、形状の異なる種


類のグラスを揃えたもの。


「ソムリエシリーズ」の誕生のきっかけは9代目のクラウス・リーデルが友人たちとお遊び気分でワイン


を楽しんでいたときだという。


同じワインをさまざまなグラスで飲んだところ、まったく違った味がしたのにビックリ!!


ワイン専門家の友人でさえ、別のワインを飲んでいると思ったほどの味の違いに、クラウスはグラスの


形状がワインの味わいを左右すると気付き、革新的なグラスの開発を始めたのである。


現在、ソムリエシリーズは20種類以上の豊富なバリエーションが揃い、それぞれのグラスが舌の上の味を感じる部分に適切に流れ込むような形にデザインされている。


たとえば、渋みが強く、酸味の控えめな赤ワインなら、酸味を感じる舌の中央にあたるように、縁が


広く大ぶりの形に、また酸味の強いワインは甘味を感じる舌の先端にあたるように縁をカットして外側


にカーブさせ、酸味をやわらげるといった具合。


・・・・・なんとも奥深い世界であります。