ガラスたちのおしゃべり : 株式会社十條 制作部/スタジオ グラシアムのスタッフブログ

2013年1月25日金曜日

郡山壁画報告



スティップルです。




昨年12/13のブログの続き、福島郡山のH病院での壁画作業の報告です。



当初は12/19から6日間の予定でしたが、

思ったより時間がかかり、さらに一日プラス、

結局25日まで丸一週間ペインティングの作業となりました。





3月オープンの予定が1月に前倒しになったとのことで、

工事もバタバタで進行中とのこと、

現場の様子が名古屋からではよくわからず、

取りあえず行ってみて考えるか?という状況の中、

幸い、作業する部屋は工事が終了しており、

一人描画に没頭できる環境だったのでまず一安心。





でも、なにぶん全てを一人でこなさねばならず、

養生から下地塗り、下書きと、

手間のかかる地味な作業から黙々とこなしていく・・・。





この部屋は、大変眺めが良く、

東北新幹線の通る様子やバス・ターミナルが見え、それだけでも楽しい。



院長先生が新病院を建設するにあたり、

乗り物のよく見えるこの場所を、

長く入院生活を送る子供達のプレイルームに真っ先に決めたとのこと。



こちらの病院のスタッフの方々も時々様子を見に訪れ、

いろいろお話をする中、その期待感というか熱い思いを背に感じ、

なんとか期待に添える絵を描ければと思い奮闘、

だけど毎度”壁画”はなかなか難しい・・・。




机で絵を描くようにはなかなかいかない・・・。

その場その場でモチーフを表す最善の描き方を考え、

短時間で即興的に描いていくのは、

失敗の許されないライブのキーボード・ソロのようでもあり、

冷や汗タラリン、とてもスリリング。





予定より一日余分にかかったけれど、

なんとか納得のいく仕上がりとなり(^_^)、

郡山を後にしました。









でも、郡山の人々の温かさに接し、

なんだかもうちょっと滞在したいような立ち去りがたい気持ちも・・・。







2013年1月18日金曜日

無題

 自然の光の中で、無色透明のガラスは、周囲の景色を映し込んでいる。

その像は、ガラスの形と成型時の痕跡で屈折し、反射し、変形する。

その乱れは「揺らぎ」を生み、ガラスの表情をつくる。

それが自然の光の揺らぎと同調したとき、人の心を動かす。

光の動きは移りゆく時間の現れでもある。人の心も時の流れに揺らぎ、

ひとつの言葉では捉えられない。其れは音楽にも例えられる。

音楽は自然の流れに乗せて、人が作り出す音と音色だ。

音と音色が、聴く人の心の動きと同調したとき、心地よさや感動が生まれる。


僕は七〇年代の終わり頃、札幌のガラス工場でガラスを学んだ。

そこでは、当時でも殆どが、機械生産やプラスチック製に変わっていた。

実用ガラス(容器ビン等)が、職人の手によって、吹きガラスで作られていた。

そのガラスには工業製品に無い美しさが有った。それはデザインの美しさというより、

自然の美しさに近く、波や風、人の息遣い、山並みや木々の姿にも見られる

リズムと揺らめきをもっていた。機械の幾何的な繰り返しではなく、

又、でたらめな乱れとも違う心地よさがあった。

その美しさは、頭で考えたデザインでなく、直接、身体の流れにしたがって

ガラスを吹くことで生まれる。そのことを、工場で単純なかたちを

繰り返し作り続けるという、一見、機械のような仕事のなかで知った。

つまり正確に動く機械に成ろうとすることで、自分の中にある自然に気がついたことになる。

人は物を作るとき、その素材に触れ、素材の感触に触れながら手を加えて行く。

そのやりとりのなかで、素材の性質を自分の中に取り込んでゆく。

自然の素材を使うとき、人は自分の内にある自然を自覚する。

その自分の内にある自然とは、

人が人となる遥か以前、海に浮かぶ生物だった頃に、

遺伝子に刷り込まれた波や潮の満ち干きのリズム。

人が生まれてから目にし、肌に感じてきた、光や風のもつ「揺らぎ」

それらが人の内に刻み込んだものだ。その内なる自然、

つまり、人の心が持つ揺らぎと自然の持つ揺らぎが共鳴したときに、心地よさが生まれる。

それが自然の素材に触れたときの感覚だ。

しかし、ガラスを溶かす高温の坩堝の中は、人が生きる自然界ではなく、

敢えて言えば、重力や熱エネルギーの法則だけが働いている世界だ。

人が坩堝から巻き取溶けた状態のガラスには、

自然界のリズムや揺らぎは刻み込まれていない。

つまり、素材としてのガラスは自然素材ではない。

そこに自然を持ち込むのは吹く人だ。作りたいのは自然と同質のガラス。

無色で透明のなかに、自然の光と色を感じたい。

      ・・・・・・・ 荒川尚也(展覧会案内状より)

 本物の工芸家から発せらた、作ることの本質に迫る言葉にどうしようもなく

感動を覚えることがある。それは、ほかの誰の、ほかのどんな言葉とも

置き換えることができないものだと思う。


   年末より年が明けてからも仕事がけっこう忙しく、せわし無い日々を

   送っていますが、民芸関係の本でこの文章が眼にとまり読みましたら

   少し心に余裕が出た気がしました。少々長くてすいません。

   ・・・・・ ドレパリー













2013年1月11日金曜日

Happy New Year 2013

皆様、あけましておめでとうございます。

2013今年初のブログでございます。

本年もどうぞStadioGlassiumを宜しくお願いいたします。

今年のGlassiumはですねぇ~☆

さらっとですが、もうすでに盛りだくさん!!

今週はすでに今年初現場で某ハウジングメーカー様のお打合せするスタジオに昨年から進めていたガラスサンプルを納めてまいりました。

そして、今年はまたまだ内緒ですが(たぶんスティップルさんがそのうちUPしてくれるかな笑)またまたBigProjectがあります。

もうすぐ2つの初々しい新たなPowerが加わりそのプロジェクトに備えます。

その他に、私の方では姫路市や九州に移動工房と題し研修に行く予定があったり、今日も今大阪で打ち合わせして帰ったばかりですが、GWめがけ4件もの新しいモデルハウスに同時進行でPlanや制作がはいりとで、すでに半期はギッシリ・・・。(ひぇ~、嬉しい悲鳴ですが恐ろしい・・)

また、今年は数年ぶりにステングラス美術展も開催されます。

期間は2013.11.29~詳細は追ってまたUPしますが、もうすぐ公募が始まります。

その準備にもまた追われることになるのでしょうか・・・・・。

今年は今の時点ですでに盛りだくさんです。

そんな様子を、スタッフより皆様にお届けして行きたいと思います。

☆2013年も皆様に素敵な笑顔をお届けしたいと私たちスタッフも笑顔で参りますので引き続き
宜しくお願いいたします☆